今、民泊オーナーとしてすべきこととは?
民泊を初めてみたけれども、どうも最初に思っていたのとは違うと戸惑う方も多いようです。その理由は主に二つあります。一つは、環境の変化、もう一つは行政の変化です。
まず、環境ですが、2008年にAirbnbが日本でも始まりました。「家に短期的にゲストを迎える」という考え方は、当時日本でも広まりつつあるシェアリングエコノミーにぴったりと合致した上、日本政府がインバウンド政策を推進していたのも追い風になりました。
この当時はまだ民泊に規制が必要であるという考え方もなく、言ってみれば誰もが自宅だけでなく、適当な部屋を借りて民泊を開業すればできるという「野放し」に近い状況でした。この頃は民泊という新しい形のインバウンド産業が玉石混合であふれ始めた時期です。
しかし、その後民泊新法ができ、特に大阪では大きな分水嶺になったのが国家戦略特区民泊(国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業) です。年間180日の営業制限もなく、比較的参入ハードルも低いということで、一気に民泊の数は激増し、以前のように「民泊を開業してOTAに登録すれば放っておいても人は来る」という時代は終わりました。
さらにその後のコロナ禍を経て現在に至るわけですが、まだ民泊の数が少ない地方は別ですが。大阪や東京のような都市部では歩いていると住宅街でも民泊の看板を掲げているところをそこら中で目にします。それだけではなく、看板を掲げず、許可もとらないいわゆる「闇民泊」も横行し、地域住民との軋轢も多く報道されるようになりました。
このような環境の変化はもちろん迷惑民泊や闇民泊に迷惑を被っている住人の声だけでなく、行政による法制度の変遷が大きな影響を及ぼしています。特に民泊は地域の条例によって管轄されており、毎日民泊関連のニュースを追っていると、「どこそこではこういう規制が始まる」など、条例改正を毎週のように目にします。
専業で民泊だけをやっていて、100%自分の時間を割くことができるという人でも、この日々変わりつつある法制度についていくのは簡単なことではありませんし、この先大きな改正があるたびに行政書士や場合によっては弁護士への相談をとやっていると、とても費用面で折り合いがつきません。
私たちエボルブは初期の法制度がほぼなかったような時代から、一貫して民泊管理にかかわってきましたが、多くの民泊オーナー様が私たちに管理を任せていただいているかというと、この環境と行政の変化に常にアンテナを高くしている私たちの姿勢が評価していただいているという部分も大きいと思います。
これからも民泊をめぐる法制度も、それに伴う環境もますます変化していくでしょう。また、その変化のスピードはさらに加速していきます。今「猫も杓子も」状態で多くの特区民泊が集中した大阪でも、実際には営業実態のないようなところも増えています。また、11月5日には東京都江東区が半年間一度も法定報告を行っていなかった事業者4社(計8施設)に対して、区内初となる業務改善命令を出しました。約3週間以内に報告がない場合は事業者名の公表、さらに改善がない場合は業務停止命令を検討する方針だということです。
せっかく始めた民泊というビジネスをよりサステナブルなものにしていくため、こういう変化の先を読む力が必要になってくるのは間違いありません。