ここ最近、飽和気味の大阪市を離れ、地方で民泊を始めたいという方が増えています。都市部の民泊はあくまでも何らかの観光やビジネスなどの目的があって、そのための宿泊場所という面が大きいですが、地方の民泊はそこに泊まること自体がアクティビティであり、包括的なバケーションを提案するコンセプトが大事になります。それだけに、地方で民泊を始めるにあたっては構想からの準備がより重要になってきます。
エボルブは年内に香川県中多度津郡の多度津に新しい民泊をオープンする予定です。多度津には四国八十八か所霊場巡りの第77番札所道隆寺があり、ここは古くから四国の交通の要衝として栄えていた古都です。少林寺拳法の総本山、「金剛禅総本山少林寺」もあります。
成功する地方民泊のためにはゆったり感、別荘感を醸し出すための広さが重要だと以前書きましたが、今回のこの物件はさほど大きな物件ではありません。なぜなら、一番重要なコンセプトが「お遍路さんたちに利用していただく」あるいは「お遍路宿に泊まっているような気持ちで日本の文化を感じていただく」だからです。
多度津町は瀬戸内海国立公園に面し、絶景を楽しむことができる観光地ではありますが、何がこの町に旅人を引き寄せるのかを考えた時、やはりそれは日本人の心の在り方に深く関わるこの町独自の歴史、文化が一番なのではないかと、実際に足を運んでみて感じました。それを基本コンセプトに置けば、特に広さは重要ではないと考えたわけです。
また、地方民泊のもう一つのセオリー、初期費用をなるべくかけないことについても、この物件は引き渡された段階で家具や調度品がかなり残されている状態でした。中にはメンテナンスをすれば使用に耐えられそうなものも、廃棄処分にするしかないものもあります。エボルブはプロの目でそれらを見分け、国内、国外のゲストにまるでおばあちゃんの家のような、静謐なお遍路の空気感を感じられる家へと、新たな命を吹き込んでいきます。



こんなに古い家でも民泊は大丈夫?と思われるかもしれません。しかし、畳の表替えや塗装、インテリアによって、どこか懐かしい民泊に生まれ変わってもらい、家をそのまま保存していく。それが民泊の重要な意義の一つなのではないでしょうか。
この多度津の民泊については今後も進捗状況をこちらで報告していきます。